Blog86【猫の外鼻孔狭窄拡張手術】

外鼻孔狭窄拡張手術

 トモは2020年2月に尿路結石と尿石症が見つかり、片方の腎臓は尿路結石の末、委縮して壊死、もう片方の尿管にも石がある状態で見つかり、精密検査の結果、三つある治療方針(SUBシステムを設置するor尿管を切開して石を除去or積極的な内科治療)のうち、積極的内科治療のみで行うことを決め治療してきました。

 積極的な内科治療の結果、2020年9月30日には、尿管から石が流れたことが判明し、その後は、左腎臓にあったいくつかの石が再び降りてきて尿管を詰まらせることに警戒しながら、院長先生とご指示に基づき、投薬はラプロス、サプリメントはアミンアバスト、アゾディル、そして補水については、経口補水(1日に水道水を12mのシリンジ☓8本を4回で384ml口から与える)、食事はロイヤルカナン腎臓サポートを与えて体調管理しておりました。

 その後、トモの体にむくみが出ていたことや、2021年8月30日に、BUN(尿素窒素)46.4、CRE(クレアチニン)2.97、BUN/CRE比15.6となり、今までで一番数値が高くなってしまったことを受けて、院長先生から「皮下補液」よりも「経口補水」の方が効果が高いとのアドバイスがあり、同年9月1日より、100mlから始め、トモの口から水(水道水です。飲みやすいように人肌の温度のお湯にしていました)与えることといたしました。

 すると、2022年4月30日の受診で、左腎臓にあったいくつかの石が全て流れたことが判り、尿石症も克服できました。

 しかし、トモは既に、慢性腎臓病(腎不全含む)を罹患しており、片腎(機能がどれだけ残っているか不明)でしたので、継続的な通院をしておりました。

 2022年12月末頃、いつものように通院で受診しましたところ、トモの主治医の院長先生が重篤な症状のワンちゃんか猫ちゃんを診療中であったため、ネネの主治医をしてもらっておりましたT先生にトモを診てもらった日がありまして、T先生から「トモちゃん、息をするのが苦しそうですね。鼻のブーブー鳴る音も気になりますが、トモちゃんはあばら骨が内側にめり込んでいるので胸が狭くなっています。これはお鼻が狭窄しているので、空気をするのに深く吸い込まないと息が吸えなくて、そのようになっています。トモちゃんの呼吸方法がしんどそうなのを前から気になっていたのですが、少し前に他の猫ちゃんで同じような症状の外鼻孔狭窄の猫ちゃんの拡張手術、お鼻の中の内側を切って広くした手術をしたのですが、その後の経過も良好ですので、トモちゃんもやってみてはどうかと思いまして。」とのお話をいただきました。

 院長先生にもトモのあばら骨が内側に食い込んでいて胸の中が狭くなっていると少し前に言われていました。

 トモは2020年3月にこちらのA病院に初めて診ていただいた時にも少し鼻の音がしていましたが、更に狭くなってきたのか、ずっとブーブーいう音がするようになっていました。

 トモの鼻の音は徐々に当たり前になっており、トモが赤ちゃんだったころや小さかった頃は、鼻から音はしていなかったのに、成猫になって何年もしたころから、音がするようになってきて、最近ではずっとブーブー音がするようになっていました。

 T先生は「今回お勧めしている手術は、普通はパグなど、犬でよくする手術なのですが、お鼻の症状が重い猫ちゃんで先日、手術をしたところ、手術後の状態も経過も良かったので、トモちゃんもどうかと思いまして。」ということでした。

 トモは慢性腎臓病(腎不全含む)で片腎で頑張っているのに、呼吸まで息苦しいのは可哀想なのと、高齢になったから又は慢性腎臓病が悪化してからでは、この手術は耐えられないですし、麻酔は腎臓への負担がありますが、今やるのが時期的には限界ギリギリというT先生との相談結果も踏まえ、「外鼻孔狭窄拡張手術」をしていただくことにいたしました。

 手術の予約を早速入れていただき、手術日は2023年1月22日とになりました。

 前日の注意点後記載されたメモをいただいて、1月22日の朝9時30分に動物病院に連れて行きました。夕方、お迎えということで、術後にお電話くださり、トモを迎えに行きました。

 手術前後のトモの様子を撮影した画像を掲載します。

 before

鼻の入口が狭窄し空気穴が縦に細くなっています

after

鼻の穴ができました

術後の動画

 鼻の入口と鼻腔にせり出しているお肉を切り取って、鼻の中を広げる手術ということで、手術直後は痛々しいです。

最近の画像

 いかがだったでしょうか?ちょっと、🐷の鼻みたいになってしまいましたが、トモが呼吸をする時に楽になったのなら、どんなトモでも可愛いので、🐷さんになってしまっても、私はむしろ愛おしくてさらに大好きになりました。

 初めはちょっとびっくり(⁠✿⁠☉⁠。⁠☉⁠)!しましたが、すぐ慣れてしまい、今はトモの鼻が変なのかどうか全くわからなくなりました。変ですかね???

 皆さまの大切な猫ちゃんで、同じお鼻で苦しい猫ちゃんがおられた場合は、同様な「外鼻孔狭窄拡張手術」を検討されるのもありかもしれません。呼吸ものすごく楽そうです😺🌸🍀

 本日時点(2024年4月14日)で1年3ヶ月くらい経ちましたが、術後全く問題なく、鼻も音が鳴らなくなり、呼吸も楽そうにしています🐷🌸🍀

 トモの苦痛が少しでも減らすことが出来て、本当に良かったと思います。😺🌸🍀🐷🎊

 次回は、Blog87【積極的な内科治療Part2慢性腎臓病(腎不全含む)(その8)】で、トモの病状について記載したいと思います。

 以下の病状に関するBlogを、サイトマップにまとめました。🙊🌸🍀

❶尿路結石・尿石症 : 積極的内科治療

❷尿路結石・尿石症 : 外科手術(腎臓と膀胱を直接繋ぐ)

❸消化器型リンパ腫(低グレード→高グレード) : 抗がん剤、緩和措置

いつもお読みくださりありがとうございます🙇

ねねともきなこ

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