Blog23【リンパ腫の治療 その1】

リンパ腫の治療(消化器型 低グレード→高グレード)

 今年(2023年)のことですが、5月31日ネネの誕生日だったので、年に1回のごちそうとして3匹の猫が共通して好きなマグロ(赤身)を刻んで食べやすくして与えました。
 これまで「尿路結石や慢性腎臓病になったトモ」「尿路結石になったネネ」を介護して、餌のコントロールは病気の予防としても重要であることを猫たちの身をもって学びましたので、獣医師の先生からご指導を受けて、療養食を与えたり、ダイエット食で太らせないようにしながら健康管理をしてきました。ただし、誕生日の日だけは療養食やダイエット食だけだと味気なくかわいそうなので、猫たちのお誕生日だけは猫たちが共通して好きなマグロの刻んだものを恒例で与えていました。
 この日のネネの誕生日も恒例でマグロ与えたところ、その後しばらくしてネネは食べたマグロをすぐに吐いてしまい、その時は「マグロが美味しくて急に食べて胃がびっくりしたのかな。」と思い、特段気にせず、「せっかくお誕生日でマグロをもらったのに吐いてしまって、かわいそうに・・・。」と思っていました。

 その後、ネネが6月7日、6月9日も吐きましたので、「毛の生え変わりの時期で吐いているのかな?でも毛玉は吐いてないなぁ・・・。一応、写真に撮っておこう。」と思い撮影しました。
 ネネは元気そうにはしていたので、この時はあまり気にしていませんでした。


 その後、何日かして、ご飯大好きですぐに完食するネネが、ご飯を食べにくそうにしていたことで、いつもと様子が違うことに気づいたので、最近、吐く頻度が多かったことや毛玉を吐いていなかったことなども含めて「もしかしたら病気かもしれない。」と思いましたので、ネネの主治医のT先生の勤務の日の6月15日に予約して、ネネを病院に連れていき、T先生に診てもらいました。
 「血液検査」と「超音波検査」をしていただきましたが、元気はあったので、季節的なものではないかということで、投薬はありませんでした。
 「血液検査」の結果は、以下のとおりでした。


 その後も6月19日、6月21日、6月22日と嘔吐が続きましたので、「やはり変だ」と思い、6月24日も6月25日も病院に連れて行きました。脱水防止のための「皮下補液」をしていただき、「胃酸の分泌を抑える薬」と「吐き気止め」が処方してもらいましたが、6月30日に予約して検査をしてもらうことになりました。
 6月30日「血液検査」、「超音波検査(貯留液検査」、「膵特異的リパーゼ」の検査をしてもらいましたが、「血液検査」と「超音波検査」の結果から、小腸のリンパ節にリンパ腫の疑いが判明し、細胞を採取して検査をするための手術を7月2日にすることになりました。
 6月30日の「血液検査」結果は、以下のとおりでした。

 7月2日は麻酔をして、「血液検査」、「内視鏡査」、「細胞を検査するたための検査」他のいくつかの検査が行われました。
 「血液検査」の結果は、以下のとおりでした。

 
 7月2日に行った「細胞を検査するたための検査」他の検査結果は7月8日にお聞きすることなっておりましたが、ネネの調子が悪いので7月3日も病院に行き、「血液検査」、「超音波検査」「ブスコパン注射」「皮下補液(乳酸リンゲル)」の処置をしていただきました。 
 「血液検査」の結果は、以下のとおりでした。

 6月30日に行った「膵特異的リパーゼ」の検査結果が出ており、これは問題ないということでした。
 
 ネネの「下痢」や「嘔吐」が続いていたので、
 7月4日は診察と「皮下補液(乳酸リンゲル)」を点滴してしていただきました。
 7月5日も診察と「皮下補液(乳酸リンゲル)」を点滴してしていただきました。

 7月8日7月2日に検査した「病理検査」と「クローナリティ解析」などの検査も結果をお聞きしました。
 ネネの病名について、T先生から「小腸にリンパ腫がみつかりました。現在は低グレードですが、今後悪性転化して高グレードリンパ腫に移行する可能性があります。」とご説明がありました。 
 そして、治療法や対処法については、「抗がん剤」、「ステロイド(緩和)」、「各種対処法の薬」などがあるが、これらのうちの全部又はいくつか組み合わせて、治療または対処法をしていくことが考えられるとのご説明がなされました。また、抗がん剤は効く場合と効かない場合もあり、効かない場合は別の抗がん剤を使っていくことになるが、選択肢が狭まっていくため、慎重に見極めながら使っていかなければならないということでした。 
 ネネのこの状態で、通常「寿命はどれくらいになるか。」について、恐る恐る尋ねましたところ、「全く何も治療しないと数週間、対処法だけだと数か月、治療をすると中央値で2年です。まずは6か月を目指していくような感じになると思います。」というようなことを言われました。

 T先生には、抗がん剤」「ステロイド(緩和)」「各種対処法の薬」の全部をしていただいて、少しでも長く生きられるよう「完解」を目指しますので、よろしくお願いします。と申し上げました。
 処方していただいた薬は、「クロラムブシル錠(抗がん剤)」、「プレドニゾロン錠5mg(ステロイド)」、「セレニア錠16mg(吐き気止め)」、「ディアバスター錠(下痢止め)」、「ビオリムバスター錠(整腸剤)」でした。

 
 自宅に帰りまして改めて、「病理検査報告書」を読んでみましたところ、「顕微鏡所見・肉眼所見」欄には医学的かつ専門的なことが記載されておりましたが、同報告書の「コメント:飼い主様・ご担当の先生へ」の欄には、以下のとおり記載されていました。
十二指腸・空腸組織では、不整なリンパ球の密な細胞配列や非常に強い上皮向性といった所見が得られることから、リンパ腫と判断されました。内視鏡生検組織による病理検査では、一般的に強い慢性腸炎とリンパ腫との鑑別が困難となる例が多く経験されますが、本例においては粘膜層内のリンパ球に集塊を形成するほどの強い上皮向性所見が得られている点から、炎症性のリンパ球浸潤は否定され、リンパ腫と確定いたしました。
 腫瘍性リンパ球の大半は小型~中型のもので、核分裂頻度に上昇が得られない点から、現段階では低グレードリンパ腫の範疇であることが予想されます。
 ただ、このような消化管領域のリンパ腫は悪性転化することで高グレードリンパ腫へと移行し、粘膜下の筋層へと腫瘍病変が拡大することで腸壁が顕著に肥厚する例や大型の腫瘍を形成する例が経験されますので、本例においても腸壁の厚みなどを定期的なエコー検査で確認されることが勧められます
 仮に患部に悪性転化を思わせる顕著な変化が確認される場合は、肥厚部・腫瘤に対する細胞診検査によって高グレードリンパ腫の可能性を検討されることを強く勧められます
 なお、腸間膜リンパ節塗抹では、リンパ腫の波及を強く疑わせる所見は確認されませんでしたが、仮に今後リンパ節の増大がみられ、3cmを超えるような拡大が認められる場合は、リンパ節領域にもリンパ腫病変が波及した可能性が高いものとなりますので、リンパ節の大きさの変化にも注意が望まれます
 胃・大腸組織においてはリンパ腫を疑わせる所見は得られず、軽度~中程度の慢性胃腸炎と判断される像ばかりが確認されております。」
ということでした。
「猫クローナリティ解析結果報告書」には、「TCR鎖にDNAの増幅が検出されました。Ig鎖には検出されませんでした。これらの結果によりTリンパ球のモノクローナルな増殖と判定されます。しかし、検出されたDNAは陽性コントロールに比較して不明瞭であるため、腫瘍性増殖の可能性が高いとは断言できません。検体中の腫瘍性に増殖しているリンパ球の割合が低い可能性や重度の炎症が起こっている可能性があります。他の検査結果(細胞診・病理診断)とあわせて診断する必要があります。」と記載されておりました。

 リンパ腫という結果を受け入れるのは簡単ではありませんでしたが、今もリンパ腫が悪性転化しようとしている又はしているのかもしれず闘うしかなかったということ、現時点のネネのリンパ腫は「低グレード」なのだから、先生の指示に従って、まずは6か月目指して「トモの尿路結石と腎臓の石を1年半から2年までの間に押し流した時の長期戦(Blog16、Blog19に記載)」になりそうですが、ネネと別れることが怖くてできないので、何でもやるしかないので、頑張ることを決意しました。
 可愛いネネの顔を見て、「何とかなる、何とかなる・・・」と念仏のように唱えながら。

●ネネの病状につきましては、Blog25「リンパ腫の治療 その2」で記載いたします。Blog25 はこちら↓↓↓


●次回のBlog24は「三姉妹」をお届けします。
 Blog24はこちら↓↓↓

●動画もありますので、よろしかったらご覧ください。↓↓↓

ねねともきなこちゃんねる
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