Blog3【2次診療動物病院受診までの状況】

積極的な内科治療(尿路結石・尿石症・慢性腎臓病(腎不全含む))

 トモの2次診療の動物病院の受診予約日が2020年3月26日でしたので、受診できる日までの期間はほぼ毎日、A動物病院で「血液検査」をしていただきました。血液検査の結果は下表のとおりでした。

検査項目単位2020/3/162020/3/172020/3/182020/3/20
BUN 尿素窒素mg/dl 33.6 ↑ 28.5  28.2 30.7
CRE クレアチニンmg/dl 1.69 1.49 1.57 1.81 ↑
BUN/CRE比  19.8 19.1 17.9 16.9
検査項目単位2020/3/212020/3/222020/3/23    ー
BUN 尿素窒素mg/dl 26.9 26.2  30.0    ー
CRE クレアチニンmg/dl 1.73 1.86 ↑ 1.99 ↑    ー
BUN/CRE比  15.5 14  ー    ー

 微増ですが、クレアチニンは徐々に上がってきていました。
 2次診療の動物病院の受診予約日まで待機していたこの時期については、尿管に詰まった石が尿管の狭い所に移動してトモの体調が急変しないか心配でした。

2次診療の動物病院での検査及び診断結果

 やっと受診予約日の3月26日となり、病院に連れて行きました。
 受付でA動物病院からいただいたトモの医療情報を提出して、先生から呼ばれるのを待ちました。30分くらいして、先生から呼ばれ、診察室に入り、先生からは体の状況をみる検査をすると言われ、トモを預けました。
 4時間くらい待って検査結果が出たということで先生から呼ばれ、診察室に入りました。
 検査は、「全血球検査・血液塗抹検査」「電解質」「生化学16項目」「超音波検査・腹部全域」が行われました。
 血液検査の結果は、「PCV41%、BUN28.9mg/dl、CRE2.07mg/dl、P3.9mg/dl、K4.2mEq/L等」の数値でした。
 腹部超音波検査の結果は、「左腎盂から3cm遠位に左尿管結石Φ2.8mm1個、尿管結石の近位で中程度尿管拡張あり、左腎盂の中程度拡張あり、左腎盂内に微細な結石あり、右腎萎縮、腎盂内に複数の結石あり」との所見でした。
 全ての検査結果、先生からは「トモちゃんは左尿管結石とそれにともなう中程度の腎盂、尿管拡張がみられました。現在は腎数値の顕著な上昇は認めず、部分閉塞であると考えられます。完全閉塞に移行した場合には尿管切開による結石の摘出や、SUBシステムの設置を検討する必要があります。現在腎盂にも微細な結石を認めるので、尿管切開を行ってもその後結石が尿管内に移動することによって再閉塞が生じる可能性があります。SUBシステムの設置を行う場合には、術後合併症として感染や石灰化の注意が必要であり、定期的な洗浄処置が生涯必要となります。現在は部分閉塞で腎数値の顕著な上昇を認めないことから、まずは積極的な内科治療(静脈点滴やプラゾシンの投薬)を行っていただくことをお勧めします。内科治療により閉塞の改善が認められた場合にも、定期的な超音波検査を継続してください。完全閉塞に移行した場合には、すぐに外科的処置を行う必要があります。完全閉塞時には一般状態の低下や急激な腎数値の上昇が認められますので、そのような場合にはすぐにご連絡ください。」というショックな説明がありました。

 要約しますと、まずは「積極的な内科治療」をして、完全閉塞となったらすぐに(今からすることも検討とのことでした)、「尿管切開手術(ステント入れる)」or「SUBシステムの設置」というご説明でしたが、トモの場合、既に片方の腎臓が機能を失っており、残っている方の腎臓も、どの程度の機能が残っているかの状況によって、「尿管切開手術(ステント入れる)」or「SUBシステムの設置」の迅速な対応が迫られているということで、安全に進めたい場合は「SUBシステムの設置」が良いということでした。「尿管切開手術(ステント入れる)」については、猫の尿管は細いので、切開した部分が縫合後に内側に傷となって腫れることもあり、尿管を狭くしてしまうことがあるとのことや、ステントを入れた場合もステントは人工物であるため、ステントに老廃物が溜まり、尿管閉塞の再発の可能性があること、SUBシステムの設置は最低3か月に1回、病院でSUBシステムの洗浄が必要で感染や結晶や血餅の可能性があること、内科治療は石が流れるかどうか・・・ということでした。
 トモにとってどの方法が最適なのか、すぐに決めることができず、一旦、帰宅して、よく検討することにしました。

治療方針の検討結果

 帰宅してからの検討結果についてですが、先生からお聞きした内容からすると、治療効果の高い順としては、
 SUBシステム > 尿管切開(再発しなければ )> 積極的な内科治療
のように私としては理解いたしましたが、SUBシステムは体内に人口尿管と人口尿管を洗浄するアタッチメントを装着する手術をするとのことで、トモの体にそのようなアタッチメントを取り付けることに抵抗がありました。
 命を救うためには必要なのかもしれませんが、体にSUBシステムやアタッチメントを埋め込んで、トモが幸せなのかどうかこの点がどうにも整理がつきませんでした。首輪をつけるだけでも嫌がるトモがそのような医療器具を装着することはものすごくストレスになるのではないか、命を救うためであっても意味があるのかどうか・・・と考えると頭の中の整理がつきませんでした。
 また、尿管切開を選ぶと再発がありそうに考えられたことと、手術で切開して縫い合わせたところが、尿管の内側に膨れてしまうことがあるそうで、そうなるともっと尿管が狭くなる場合があるとのことでしたので、そのような不確実な方法は選べませんでした。
 いろいろ悩んだ結果、結局、治療効果の確実性がはっきりしない方法ではありますが、まずは左尿管を詰まらせている石を流さなければならないので、トモの治療については「積極的な内科治療」を選択することにいたしました。
 以後、A動物病院の先生に上記のトモの検査結果をご報告して、A動物病院の先生と共に「積極的な内科治療」を開始することにしたのでした。



●上記の続きは、Blog5「積極的な内科治療の決断」について記載します。Blog5はこちら↓↓↓

 
●次回Blog4は少し明るいお話を予定しておりまして、自由で食いしん坊な「きなこ」がゲスト出演いたします。Blog4はこちら↓↓↓

 いつもお読みいただきまして、ありがとうございます🙇

ねねともきなこ

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