Blog133【高血圧症〜尿路結石・尿石症の克服〜積極的な内科治療Part2慢性腎臓病(腎不全含む)(その5)】

高血圧

 2025年7月12日はトモの高血圧症、慢性腎臓病(腎不全)等を診ていただく通院日でした。高血圧と慢性腎臓病(腎不全)の治療状況について記載いたします。

 その前に、「通院の間隔」につきましては、症状が概ね安定していたこと等もあり、元気、食欲、目の様子、脈拍、呼吸、排尿、排便等に問題なければ、2024年11月以降は、定期通院は1カ月に1回程度で良いことになり、更に2025年5月以降、元気、食欲、目の様子、脈拍、呼吸、排尿、排便等に問題なければ、2ヶ月に1回の通院で良いということになりました。

高血圧症の治療の経過について

 初めて「高血圧症」と診断された2025年2月1日のトモの血圧の測定結果は、最高血圧276mmHgでしたが、その後アムロジピン錠2.5mg4分の1錠を処方され、2025年2月15日には最高血圧193mmHgまで下がり、2025年3月8日(健康診断)では、最高血圧が183mmHgまで下がりました。通常の最高血圧は140mmHgということであり、まずは目標として最高血圧160mmHgを目指して、アムロジピン錠2.5mgを1回4分の1錠から半錠にすると言われましたが、2025年3月29日の血圧の測定値では、最高血圧が135mmHgまで下がり、トモの血圧をコントロールするための投薬量については、アムロジピン錠2.5mgを1回4分の1錠から半錠で定まりました。しかし2025年4月26日の測定値は最高血圧206mmHgとなり、また上昇してしまいました。アムロジピンが効いていないかもしれないということで、2次救急動物病院から来られている先生とも次の薬に変える検討をしてくださいましたが、次の薬への切り替えの判断は慎重になさりたいということで、一度だけ様子を見ましようということになり、次回の血圧測定時に測定値が高ければ、薬を変えるということになりました。

 2025年7月12日の測定結果は、最高血圧172mmHgとなり、前回よりは下がりました。2025年3月8日の健康診断の際に、通常の最高血圧は140mmHgということで、まずは目標として最高血圧160mmHgを目指して、アムロジピン錠2.5mgを1回4分の1錠から半錠にすると言われて治療してまいりましたが、通常の最高血圧140mmHgより高いままであるのは大丈夫ですかとお尋ねしましたところ、血圧の測定結果は、興奮状態などで上下することや、下げ過ぎても良くないので、もう少し様子を見たい、トモと様子が少しでもおかしければすぐに病院に連れてきてくださいとのお話でした。

 トモの様子については、元気、食欲、目の様子、脈拍、呼吸、排便は特に異常はありませんでしたが、夜に経口補水をする(獣医師の指示により、1回につき12mlのシリンジを8本、これを1日4回に分けて与える)時に、失禁をすることが時々あるようになっていました

 お水が嫌でストレスで失禁した、膀胱に尿が溜まっていたところにお水を与えたため漏らしてしまった、お水を多く飲むと血圧が上がり辛いなど感じられたので、院長先生に相談しました。

 院長先生からは、失禁の原因は特定出来ないが「お水が嫌でストレスで失禁する」としても、お水を与えるのをやめてしまうわけにはいかないので、トモの無理のない範囲で与えてくださいということでした。

 今後は、血液検査の数値を見ながら、1日4回の経口補水を、12ml✕8本、12ml✕6本、12ml✕6本、12ml✕8本に少し減らして、様子をみようと思いました。もし、今後、血液検査結果が悪化する場合は、乳酸リンゲルの点滴と併用することを院長先生に相談してみようと思います。

 トモの病状は緩やかに進んでいる気がいたしますが、15歳の高齢ということでトモの体力も無理が効きにくいということ、腎不全と高血圧の両方の治療を行っていること、トモが苦しさを感じにくくすることが重要であることなど、バランスを上手く取りながら治療していく必要があるように思います。

家庭用犬猫用血圧計の測定値について

 家庭用犬猫血圧計を購入し、2025年7月8日から測定し始めました。測定結果は以下のとおりです。測定結果は、院長先生にも画像でデータを共有させていただきました※SYS:最高血圧、DIA:最低血圧、PR:脈拍数、MAP:壁筋動脈圧です。最高血圧は低い方で見るそうです

①2025年7月8日(最高血圧194mmHg)、7月9 日(最高血圧161mmHg)

②2025年7月10日(最高血圧182mmHg)

③2025年7月11日(最高血圧167mmHg)

 2025年3月8日の健康診断の際に、通常の最高血圧は140mmHgということで、まず目標として最高血圧160mmHgを目指して、アムロジピン錠2.5mgを1回4分の1錠から半錠にすると言われて治療してまいりましたが、2025年7月8日(最高血圧194mmHg)7月9 日(最高血圧161mmHg)2025年7月10日(最高血圧182mmHg)2025年7月11日(最高血圧167mmHg)と、通常最高血圧の140mmHgに比べて高止まりであり、上記に記載したとおりの獣医師の判断でしたが、この犬猫用血圧計は、測定結果から、正しく測定出来ているように思いましたのでその旨申し添えます

血液検査結果

 まず、「血液検査結果」については、以下のとおりでした。

 CRE(クレアチニン)の数値は、2024年は、                   1月6日2.35mg/dl、1月20日2.26mg/dl、     2月3日2.42mg/dl、2月20日2.47mg/dl、     3月2日2.25mg/dl、3月23日2.36mg/dl、     4月6日2.45mg/dl、4月20日2.51mg/dl、     5月4日2.46mg/dl、5月18日2.59mg/dl、     6月1日2.51mg/dl、6月15日2.57mg/dl、    6月29日2.74mg/dl、7月13日2.39mg/dl、    7月29日2.34mg/dl、8月10日2.45mg/dl、    9月7日2.81mg/dl、9月21日2.55mg/dl、    10月5日2.36mg/dl、10月19日2.49mg/dl、   11月2日2.54mg/dl、11月16日2.43mg/dl、   12月28日2.64mg/dl             でしたが、今年(2025年)の数値は、          2月1日2.43mg/dl、2月15日2.24mg/dl、    3月8日2.8mg/dl、3月29日2.38mg/dl、      4月26日2.25mg/dl、7月12日2.58mg/dl          という数値で、基準値は少し超えていますが、直近で数値が高かった3月8日より良い数値となりました(基準値は0.90〜2.10)。トモの腎臓の数値は、2020年8月5日にクレアチニンが初めて1.0台から2.0台(2.00mg/dl)となり、2020年10月20日には2.28mg/dlとなっていましたが、2025年7月12日は2.58mg/dlでしたので、4年9 ヶ月以上腎臓の数値を悪化させずにキープすることが出来ました

 BUN(尿素窒素)の数値は、2024年は、          1月6日48.4mg/dl、1月20日44.8mg/dl、      2月3日44.6mg/dl、2月20日46.9mg/dl、     3月2日41.1mg/dl、3月23日42.9mg/dl、     4月6日41.3mg/dl、4月20日41.0mg/dl、     5月4日41.2mg/dl、5月18日38.7mg/dl、     6月1日41.9mg/dl、6月15日40.6mg/dl、    6月29日39.1mg/dl、7月13日37.2mg/dl、    7月29日39.5mg/dl、8月10日49.3mg/dl、    9月7日47.4mg/dl、9月21日43.6mg/dl、    10月5日48.3mg/dl、10月19日39.7mg/dl、    11月2日47.9mg/dl、11月16日39.0mg/dl、   12月28日46.9mg/dl、             でしたが、今年(2025年)の数値は、             2月1日46.1mg/dl、2月15日42.6mg/dl、    3月8日43mg/dl、3月29日48.7mg/dl、      4月26日41.4mg/dl、7月12日48.8mg/dl             という数値で、基準値は超えておりますが、昨年の数値に比較すると微増で、最大数値となりました(基準値は17.6〜32.8)。尿素窒素の数値は、2020年6月10日に初めて30台から40台(46.0mg/dl)になり、以後4年9ヶ月以上、一応30台〜40台をキープしております。

 IP(無機リン)の数値は、2024年は、          1月6日4.2mg/dl、1月20日4.5mg/dl、       2月3日5.1mg/dl、2月20日4.7mg/dl、       3月2日4.9mg/dl、3月23日4.6mg/dl、       4月6日4.8mg/dl、4月20日5.0mg/dl、       5月4日4.9mg/dl、5月18日5.6mg/dl、       6月1日4.8mg/dl、6月15日5.3mg/dl、      6月29日3.8mg/dl、7月13日3.8mg/dl、     7月29日4.4mg/dl、8月10日4.7mg/dl、     9月7日5.0mg/dl、9月21日4.4mg/dl、     10月5日3.8mg/dl、10月19日4.7mg/dl、    11月2日4.3mg/dl、11月16日4.5mg/dl、    12月28日4.5mg/dl              でしたが、今年(2025年)の数値は、         2月1日4.7mg/dl、2月15日4.3mg/dl、      3月8日4.9mg/dl、3月29日4.6mg/dl、      4月26日4.4mg/dl、7月12日4.6mg/dl               という数値で、基準値の範囲内、昨年の数値の低めの数値と同程度でした(基準値は2.6〜6)。無機リンの数値は、通院の都度、測定されてはおりませんでしたが、初めて測定されたのは、2020年3月16日(トモをセカンドオピニオンで初めて院長先生の動物病院で診ていただいた日)でしたが、この日の数値が4.5mg/dlで、手術も含めて診ていただくために連れて行った2次救急動物病院の受診日の2020年3月26日が3.9mg/dl、積極的な内科治療で治療していくことに決め、院長先生のところに戻ってきて治療を始め、2020年6月24日の5.0mg/dl以後、基準値を超えることなく推移してきました

 Ca(カルシウム)の数値は、2024年は、   1月6日11.4mg/dl、1月20日11.7mg/dl、     2月3日11.6mg/dl、2月20日11.3mg/dl、     3月2日11.2mg/dl、3月23日11.9mg/dl、     4月6日11.7mg/dl、4月20日11.8mg/dl、     5月4日11.8mg/dl、5月18日12.2mg/dl、     6月1日12.2mg/dl、6月15日11.8mg/dl、    6月29日12.3mg/dl、7月13日11.3mg/dl、    7月29日11.6mg/dl、8月10日11.5mg/dl、    9月7日11.9mg/dl、9月21日12.1mg/dl、    10月5日11.1mg/dl、10月19日11.8mg/dl、   11月2日12.1mg/dl、11月16日11.7mg/dl、   12月28日11.7mg/dl             でしたが、今年(2025年)数値は、       2月1日11.9mg/dl、2月15日12.0mg/dl、    3月8日10.5mg/dl、4月26日12.5mg/dl、    7月12日11.7mg/dl              と、微減、過去1年間の中央値となりました基準値は8.8〜11.9)。

 そして、体重の推移は、2024年は、          3月2日3.9kg、3月23日3.92kg、        4月6日3.96kg、4月20日4.0kg、        5月4日3.88kg、5月18日3.9kg、        6月1日3.84kg、6月15日3.95kg、        6月29日3.85kg、7月13日3.9kg、        7月29日3.75kg、8月10日3.9kg、        9月7日3.85kg、9月21日3.85kg、        10月5日3.85kg、10月19日3.75kg、      11月2日3.85kg、11月16日3.85kg、      12月28日3.88kg                 でしたが、今年(2025年)の体重は、      2月1日3.85kg、2月15日3.85kg、        3月8日3.85kg、3月29日3.85kg、        4月26日3.8kg、7月12日3.9kg          とほぼ変動はありませんでした。

 今回の血液検査結果については、BUN(尿素窒素)とCRE(クレアチニン)の数値が、上記のとおり、2020年から2025年7月まで、4年9ヶ月以上、獣医師の指示どおり経口補水を続けて、血液検査の数値を悪化させずに良好に保てている、よくコントロールできていると言っていただきました。

 院長先生の的確なご指示があり、それにひたすら忠実に従って対応してきましたが、院長先生には、病気の発見、治療方針の提案やわかりやすいご説明、各種検査によるトモの体調管理、治療における適切な処置、トモの体調管理に関する各種飼い主への適切な指示及びアドバイスをいただいており、内科治療について丁寧にご指示をいただけているからこその結果ではないかと思っております初めて受診して右腎臓萎縮、左尿路結石が判明した2020年3月16日からもう2025年7月12日で約5年4ヶ月が経ちましたが、慢性腎臓病、腎不全を悪化させずに、元気で過ごさせていだだいており、この治療方法が一定の結果に結び付いていると思われ、同じ病気で苦しんでおられるの猫ちゃんと飼い主さまに何らかなお役に立つことが出来れば幸いに思います

 緩やかな悪化は避けられないにせよ、病状の悪化を見守りながら、院長先生のご指示の下、出来るだけ病状をコントロールをして、食欲、元気、目の様子、脈拍、呼吸、排尿、排便等注意深く観察したいと思います。

 慢性腎臓病(腎不全)、高血圧症、網膜剥離(両目失明)、外鼻孔狭窄症、骨軟骨異形成症など、トモは病気がたくさんありますが、生きていてくれるだけで本当に幸せですので、治療に向き合っていきたいと思います。

🌸🍀✨

 なお、トモの既往歴については、慢性腎臓病(腎不全)の判明時に、「尿管結石による尿管の部分閉塞」と「尿石症(腎臓に微細な石がいくつかあり)」の治療をして完治しましたが、これ以外にも成猫になって何年かして、「骨軟骨形成不全」や「外鼻孔狭窄」の症状が出てきて、この病名と診断されました。

 トモの「骨軟骨形成不全」については、以下のBlogで記載しておりますが、その後のレントゲン画像の写しを掲載して、経過をBlogにしたいと思います

Blog93【骨軟骨形成不全】
【猫の骨軟骨形成不全 ねねともきなこ猫介護日記】骨軟骨形成不全

 また、トモの「外鼻孔狭窄」については、ワンちゃんでよくする「外鼻孔狭窄拡張手術」をしていただき、呼吸しやすくしてもらいました。詳細は以下のBlogに記載しています。猫では珍しい手術ということですが、ネネのリンパ腫の主治医のT先生に手術してもらいました。歳を取るに従って呼吸が苦しそうな鼻詰まりの呼吸音が顕著になってきましたので、T先生から勧められて手術となりました。

Blog86【猫の外鼻孔狭窄拡張手術】
【猫の外鼻孔狭窄 ねねともきなこ猫介護日記】猫の外鼻孔狭窄拡張手術

 トモの病気がこれからどうなっていくのかわかりませんが、今後もトモの治療経過や介護の時に感じたことなどを都度、詳しく記載してまいります。このBlogが皆さまの大切な猫ちゃんの治療方針や介護に少しでもお役に立つことになれば…幸いに思っております🍀🌸🐾

 次回は、Blog134【高血圧症〜尿路結石・尿石症の克服〜積極的な内科治療Part2慢性腎臓病(腎不全含む)(その6)】を記載いたします。

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 これまでのトモの闘病経過(2020年2月に判明した尿管結石、尿石症、そして慢性腎臓病、腎不全の治療詳細)はこちら↓↓↓にまとめております。

 トモの尿路結石症、尿石症、慢性腎臓病(腎不全含む)の【積極的な内科治療】の全体版は、こちら↓↓↓です。

積極的な内科治療(尿路結石・尿石症・慢性腎臓病(腎不全含む))
猫の尿路結石及び慢性腎臓病の積極的な内科治療

 猫たちとの日常の様子を動画にして、ねねともきなこちゃんねるにアップしております。

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